TT ストップ注文
TT ストップ注文
TT ストップ注文は、市場で指定した価格に到達または浸透したときに発動される注文です。ストップ注文は通常、現在の市場の価格より下に設定します。つまり、買ストップは、現在の直近値より高値で発注され、売ストップは直近値より安値で発注されます。
注: TT ストップ注文は、トリガー価格よりも価格が悪くなると、トリガーされます。e.これが発生すると、TT ストップは設定済みの枚数チェックを無視します。
同一銘柄に対するトリガー値も同一なストップ注文が複数ある場合は、「先入れ先出し」方式で処理されます。これは、1人のトレーダーがこれら全注文を作成した場合も、また複数のトレーダーが作成した場合も同様です。
動作
以下の例は、子注文と親注文の異なった動作で TT ストップ注文を設定する方法について説明しています。また各例が MD Trader でどのように表示されるかを示しています。
- 様々なストップ トリガーのタイプの設定
- 子注文の発注価格の指定
- 親注文の事前条件の設定
特定の価格帯での TT ストップ注文のトリガー
基本的な TT ストップ注文を使って、注文を執行する最悪値を設定できます。TT ストップ注文は常に、反対の市場側で発注されます。
次の例では、注文の発注時に市場が離れてインサイド マーケットから 4 ティック離れたところで取引が発生した場合にのみ、CME 6E Sep19 限月の 20 枚のショート ポジションを、指値注文でフラットにできます。この場合、以下のように TT ストップ注文を発注します。
- MD Trader または [Order Ticket] (注文チケット) から、注文枚数を 20 に設定します。
- 注文タイプ ドロップダウンから TT ストップを選択し、フライアウトを表示します。
- 指定した価格帯で取引が発生したした場合に TT ストップ注文をトリガーさせたいので、[Price Type] (価格タイプ) ドロップダウンから LTP (直近値) を選択します。
- 既定で、TT ストップ注文は、トリガー価格から1ティックのペイアップで指値注文を発注します。この場合この動作は許容可能なので、設定を確認します。
- 価格の上をマウスでポイントします。同じ側で無効な価格に対してはカーソルが に変わり、反対側では有効な価格に対しては に変わります。MD Trader で 1.14040 で買注文を発注した場合、TT ストップ親注文は以下のようになります。この状況で、1.14040 で注文が発生した場合、TT ストップ親注文は 1.14045 の価格で 20枚の取引所の買注文を発注します。
特定の価格帯で流動性ベースのトリガーの設定
特定の価格帯にてトリガーする TT ストップ注文を設定するに加え、利用可能な枚数のチェックも含めることができます。希望の価格帯に到達すると、希望の枚数がその価格で存在する場合にのみ、TT ストップ親注文は子注文を発注します。利用可能な枚数を指定すると、子注文がすばやく約定してしまう可能性が高くなります。
以下の例は、価格を選択した市場の同じ側での利用可能な枚数が、20枚またはそれ以下の場合にのみトリガーする、TT ストップ注文を作成します。この場合、以下のように注文を設定します。
- [Price Type] (価格タイプ) ドロップダウンから、[Same Side] (同じ側) を選択します。次に、ドロップダウンから [Qty] と [<=] を選択し、枚数に 20 と入力します。
- 希望に応じて注文の他の情報を指定します。
- 市場の上で希望の価格と枚数を入力します。[MD Trader] で 2961.50 で買ストップ注文を発注すると、TT ストップ親注文は以下のようになります。
市場をトレイルするトリガーの設定
特定の価格でトリガー値を設定する代わりに、ティック数で市場に続くトリガーを作成できます。注文を発注後に市場が離れると、TT ストップ トリガーも離れて、ティック数で価格をトレイルします。市場が逆向きになると、TT ストップ注文は現在の価格を維持します。
以下の例では、2ティックで直近値をトレイルする売側の TT ストップ注文を発注しています。
- トリガー値: 親合成注文をトリガーする価格を設定します。以下の値があります。
- LTP (直近値): 直近値
- Ask: 売値
- Bid: 買値
- 同サイド: 注文の買い/売りと同方向の気配値をトリガー評価します。
- 反対サイド: 注文の買い/売りと逆方向の気配値をトリガー評価します。
注: 買値や売値の代わりに同サイドや反対サイドを使うと、買注文や売注文の個別のテンプレートを要件付ける代わりに、買注文か売注文のいずれかを発注する際に利用できる、1つの注文テンプレートを作成できます。ヒント: この値のドロップダウンが MD Trader の [Order Entry] (発注) パネルに追加されるので、フライアウト パネルを再起動しなくても、値を設定できます。
注: 注文テンプレートを指定するこの TT 注文タイプの カスタム操作ボタンをクリックすると (またはホットキーを使用すると)、テンプレートには希望の値がすでに定義されているので、これらの2つの欄は表示されません。ボタンを右クリックすると、これらのパラメータが表示されます。希望に応じて [編集] ボタンをクリックすると、変更を追加できます。
(Secondary Qty Trigger) (2番目の枚数トリガー): 以下に基づいて2番目のトリガー条件を設定します。
- 価格タイプ パラメータが [LTP] の場合の執行枚数。
- 価格タイプ パラメータが [Ask] の場合の最良売値の枚数。
- 価格タイプ パラメータが [Bid] の場合の最良買値の枚数。
枚数またはパーセント数を選択して、 >= を使用するかどうかを選択できます。 <= to the specified value.
Reset on revert: インサイド マーケットがトリガー値から離れている場合、取引枚数を 0 にリセットします。注: このプロパティは、トリガー注文で、特定の枚数を特定の価格帯で約定待ちする際に使用します。銘柄がトリガー値を超えて取引されると、取引数量に関わらず注文がトリガーされます。
Trail (Ticks) (トレイル (ティック): 注文がマーケットを履歴する必要のある価格タイプからの追加ティック数を指定します。
トリガーへの第2の流動性条件の追加
TT ストップ注文が市場に子注文を発注するタイミングをより制御するために、第2の流動性ベースの条件を設定できます。価格が TT ストップ トリガー値に達すると、別の価格帯で利用可能な枚数を確認できます。両方の条件が真の場合のみ、TT ストップ親注文は取引所に子注文を発注します。
注: 2番目の条件を使用する場合、特に条件のうち1つが LTP トリガーを使用する必要があります。
以下の例は、市場の反対側の価格帯で利用可能な注文枚数の半分以下の枚数で、その価格帯で注文が発生した際にのみ、TT ストップ注文を設定して、ストップ注文をトリガーします。
- [Price Type] ドロップダウンから、[LTP] を選択して希望の注文枚数を設定します。
- [Second Condtion] を有効化します。追加の設定が表示されます。
- [Price Type] ドロップダウンから、[Opposite Side] を選択して、トリガーを % に設定します。<= 50>trong>.
- 市場の希望する売買側で注文を発注します。売側の TT ストップ注文を発注する場合、親注文は以下に似た内容になります。
子注文のタイプと価格の設定
TT ストップ親注文がトリガーされると、市場に子注文が発注されます。TT ストップ注文で、以下の子注文タイプを発注できます。
- 成行注文 (Market)
- 指値注文 (Limit)
子注文の詳細を設定するには
- フライアウトの [Trigger Details] セクションにて、希望に応じてトリガー条件を設定します。
- [Order Details] (注文) セクションにて、注文タイプを選択します。この例で、指値注文を発注します。[On trigger submit] ドロップダウンから [Limit order] を選択します。
- 指値注文の場合、ペイアップ ティックを使って、相対価格で子注文を発注できます。この例で、ペイアップ ティックをトリガー値から 0 ティックに設定し、トリガー値で注文を発注します。正の数字を使って、マーケットからさらに離れて注文の価格を設定するか、負の数字を使って、選択した価格タイプからマーケットに近づいて注文を価格設定できます。
- 希望の発注側とトリガー価格で注文を入力します。2954.50 で買ストップ注文を発注した場合、親注文は以下に類似しています。
- 0 のペイアップ ティックで、子注文はトリガー値で発注されます。
- 正のペイアップ ティックで、子注文はトリガー値より上で発注されます。
- 負のペイアップ ティックで、子注文はトリガー値より下で発注されます。
注文がトリガーされると、TT ストップ親注文は 2954.50 で子注文を発注します。
市況に基づいた約定待ち子注文の価格のアグレッシブ化
ウィズ ア ティック機能を子注文に適用することもできます。この機能で、市場の流動性の変化に基づいて、トレーダーが自動的に1つの価格で約定待ちできるようにし、自動的ティッ1ティック分ペイアップできるようにします。反対側で利用可能な枚数が、ユーザー定義のしきい値より下回った場合、市場に向かって1ティック分子注文の価格を再設定します。
市場の反対側で利用可能な枚数が10枚以下になった場合に、各子注文が1ペイアップ ティックするように設定するには、以下のようにウィズ ア ティックを使用します。
- 希望の枚数と価格の設定を指定します。
- [With a Tick] を有効化して、[20] に値を設定し、ドロップダウンから [Qty] を選択します。
- 希望価格で注文を発注します。1.11355 で買注文を発注した場合、TT ストップ親注文は以下のようになります。TT ストップ注文がトリガーされると、11360 で利用可能な枚数に注目します。利用可能な枚数が20枚以下の場合、TT ストップ親注文は 11360 で子注文を発注します。
TT ストップ注文 親注文の開始時間と終了時間の設定
既定で、TT ストップ注文 は発注後すぐに約定待ちを開始し、取り消されるまで約定待ち続けます。ただし、TT ストップ注文 親注文の約定待ち開始と終了の時間を設定できます。
TT ストップ注文 親注文の開始時間と終了時間を設定するには
- [Start] 設定は、ドロップダウン矢印をクリックして希望の開始時間オプションを選択します。この例では、[Time] を選択します。
- カレンダー選択で日付と時間を設定して、[Apply] をクリックします。
ヒント: 「タブ」キーを使って、時間編集ボックスの間で右側を選択します。「シフト + タブ」を使って、編集ボックスの左側を選択します。
注: 今後の開始時間を指定する場合、[Order Book] では TT ストップ注文 親注文の [Status] は [Working] と、[SynthStatus] は [Waiting] と表示されます。 - [End] 設定は、ドロップダウン矢印をクリックし、以下から1つ選択します。
- GTC: 取り消されるまで TT ストップ注文 親注文の約定待ちを続けます。
- Time: TT ストップ注文 親注文が終了する時間と日付を設定します。
- Day: 取引セッションの最後に TT ストップ注文 親注文を取り消します。
注: 注文テンプレートを作成または使用している際で、[ 時間] オプションを使用している際、最初に設定された日付が過去の場合は [開始] と [終了] の日付は自動的に調整されます。
- 希望の価格帯で注文を発注します。今後の開始時間で注文を発注する場合、TT ストップ注文 は [MD Trader] と [Order Book] に以下に類似した形で表示されます。 [Order Book] では、今後の注文のステータスが表示されます。
- A: [Status] は [Working]
となります。TT ストップ注文 がアルゴ サーバーで約定待ちしていることを示しています。
- B: [SynthStatus] は [Waiting] です。注文が市場で約定待ちをまだ開始していないことを示しています。開始時間に達すると、[SynthStatus] もまた [Working] に変化します。
親注文の開始時間と終了時間の設定
既定で、親注文は発注後即時に約定待ちを開始し、取り消されるまで約定待ちし続けます。ただし、親注文の約定待ち開始と終了の時間を設定できます。今後の開始時間を指定する場合、[Order Book] では親注文 ステータス が [Working] で、[SynthStatus] が [Waiting] と表示されます。
注: トリガー時間と今後の開始時間を指定すると、開始時間のほうが優先されます。指定した開始時間に到達すると、親注文は約定待ちを開始し、その時点でトリガー条件を評価します。
親注文のカスタム開始時間と終了時間を設定するには
- 希望に応じて子注文のアイスバーグ詳細を設定します。
- 今後の開始時間を設定するには
- [Start] ドロップダウンから [Time] を選択します。
- 希望の日付と時間を指定し、[Apply] をクリックします。
- [End] 設定は、ドロップダウン矢印をクリックし、以下から1つ選択します。
- GTC: 取り消されるまで親注文の約定待ちを続けます。
- Time: 親注文が終了する時間と日付を設定します。
- Day: 取引セッションの最後に親注文を取り消します。
TT ストップ注文のシステム履歴メッセージ
[Audit Trail] (システム履歴) には、TT ストップ注文をトリガーする情報が表示されます。TT ストップ注文がトリガーされると、[Message] 列に、以下の内容に似た情報が生成されます。
メッセージは以下の形式を使用します。
T[Trigger Type] [TriggerPrice] T[TriggerType][TriggerQtyType] [TriggerCompare] [TriggerQtyValue] M[TriggerType] [Trigger Type Price] M[TriggerType] [Qty At Trigger Type]
ここで、「T」値はユーザーが TT ストップ注文に提供した値を示していて、「M」値はTT ストップ注文をトリガーした市場価値を示しています。
この例では、TT ストップ注文がトリガーされた際に以下のメッセージが記録されています。
TLTP 153.719 TLTPQty GTE 5 MLTP 153.719 MLTPQty 8
メッセージは、直近値 (LTP) = 153.719 と 直近値枚数 (LTP Qty) (LTQ) >= 5 のトリガー条件で、TT ストップ注文を発注したユーザーを示しています。TT ストップ注文をトリガーした市場価格は、LTP = 153.719 と LTP Qty (LTQ) = 8 です。
TT ストップ注文パラメータ
トリガー詳細パラメータ
- トリガー値: 親合成注文をトリガーする価格を設定します。以下の値があります。
- LTP (直近値): 直近値
- Ask: 売値
- Bid: 買値
- 同サイド: 注文の買い/売りと同方向の気配値をトリガー評価します。
- 反対サイド: 注文の買い/売りと逆方向の気配値をトリガー評価します。
注: 買値や売値の代わりに同サイドや反対サイドを使うと、買注文や売注文の個別のテンプレートを要件付ける代わりに、買注文か売注文のいずれかを発注する際に利用できる、1つの注文テンプレートを作成できます。ヒント: この値のドロップダウンが MD Trader の [Order Entry] (発注) パネルに追加されるので、フライアウト パネルを再起動しなくても、値を設定できます。
(Secondary Qty Trigger) (2番目の枚数トリガー): 以下に基づいて2番目のトリガー条件を設定します。
- 価格タイプ パラメータが [LTP] の場合の執行枚数。
- 価格タイプ パラメータが [Ask] の場合の最良売値の枚数。
- 価格タイプ パラメータが [Bid] の場合の最良買値の枚数。
枚数またはパーセント数を選択して、 >= を使用するかどうかを選択できます。 <= to the specified value.
Reset on revert: インサイド マーケットがトリガー値から離れている場合、取引枚数を 0 にリセットします。注: このプロパティは、トリガー注文で、特定の枚数を特定の価格帯で約定待ちする際に使用します。銘柄がトリガー値を超えて取引されると、取引数量に関わらず注文がトリガーされます。
Trail (Ticks) (トレイル (ティック): 注文がマーケットを履歴する必要のある価格タイプからの追加ティック数を指定します。
第二条件: 注文をトリガーする前に必要なオプションの条件。注文は、最初の条件と第二の条件が両方とも「TRUE」になった場合にのみトリガーされます。注: 2番目の条件を指定する際、条件のうち1つが LTP トリガーを使用する必要があります。
- トリガー値: 親合成注文をトリガーする価格を設定します。以下の値があります。
- LTP (直近値): 直近値
- Ask: 売値
- Bid: 買値
- 同サイド: 注文の買い/売りと同方向の気配値をトリガー評価します。
- 反対サイド: 注文の買い/売りと逆方向の気配値をトリガー評価します。
注: 買値や売値の代わりに同サイドや反対サイドを使うと、買注文や売注文の個別のテンプレートを要件付ける代わりに、買注文か売注文のいずれかを発注する際に利用できる、1つの注文テンプレートを作成できます。
(Secondary Qty Trigger) (2番目の枚数トリガー): 以下に基づいて2番目のトリガー条件を設定します。
- 価格タイプ パラメータが [LTP] の場合の執行枚数。
- 価格タイプ パラメータが [Ask] の場合の最良売値の枚数。
- 価格タイプ パラメータが [Bid] の場合の最良買値の枚数。
枚数またはパーセント数を選択して、 >= を使用するかどうかを選択できます。 <= to the specified value. Trail (Ticks) (トレイル (ティック): 注文がマーケットを履歴する必要のある価格タイプからの追加ティック数を指定します。
Exclude Implied Prices: トリガー ロジックを評価する際にインプライド値を除外するかどうかを設定します。
注文詳細パラメータ
事前条件詳細パラメータ
Start (開始): 注文を執行する開始の日付と時間を設定します。
値には以下が含まれます。
- [Now] (現在) で、注文を直ちに開始します。
- [Time] (時間) で、注文を開始する日付と時間のピッカーを表示できます。
- [Pre-open] (寄前) で、取引所により定義された寄前ステータスで注文を発注します。
- [Open] で、取引所が取引セッションを開始した際に注文を発注します。
- End: アルゴのロジックの執行を停止する時間を設定します。以下の値があります。
- [GTC] は、取り消すまで約定待ち注文を残します。
- [Time] は、注文を停止する日付と時間を選択するための、日時ピッカーが表示されます。
- [Day] は、大引けまで約定待ち注文を残します。
「終了時間」を選択し、終了時間に達すると、注文は削除され、指定の「終了操作」が子注文に適用されます。終了時刻 に達した際に、取引セッションが終了していると、取消要求が出来ずに、取引所に約定待ちの GTC 子注文が残ってしまいます。取引所が再開した際に、各自が責任を持ってこれらの注文を取消す必要があります。
- At End Action: [終了] 時間に到達した際に、すべての未約定残枚数に行う操作を設定します。(カスタム終了時間にのみ表示)
以下の値があります。
- Cancel (取消): 全ての子注文を取消して注文タイプを停止します。
- Go to Market (成行に変更): 既存の指値注文を取消して成行注文を発注します。これを選択すると、「Mkt Order Lmt ticks」オプションが表示されます。
- Mkt Order Lmt ticks: 直近値からの追加ティック数を設定し、反対のインサイド マーケットを通じて指値注文を発注します。チェックボックスが有効の場合、全ての子注文は取消され、未約定枚数に対し、直近値からの設定したティック数の価格で指値注文が発注され、注文タイプはストップされます。チェックボックスが無効の場合、全ての子注文は取消され、未約定枚数に対し成行注文が発注され、注文タイプはストップされます。