TT 注文タイプ

TT 時間切り注文

TT 時間切り注文

時間切り注文 (TT Time Sliced) とは、大規模の注文枚数を小規模の公開注文に分割する注文のことを示します。「子」注文部分は、一定の時間間隔で市場に送信されます。次の注文部分の公開時間よりも以前に、既存部分が約定されないこともあります。

動作

以下の例は、子注文と親注文の異なった動作で TT 時間切り注文を設定する方法について説明しています。また各例が MD Trader でどのように表示されるかを示しています。

各子注文の間隔と枚数の設定

TT 時間切り注文を設定する際、親注文がどのような頻度でどの枚数で子注文を発注するかを指定する必要があります。指定した間隔に基づいて、枚数と親注文枚数、TT 時間切り親注文を表示して、発注する子注文スライスを計算します。スライス表示枚数で合計親注文枚数を割り算して、スライス数を決定します。そして特定の間隔で各スライス注文を送信します。

子注文の間隔と枚数を指定するには

  1. 各間隔の時間の長さを入力して、ドロップダウンから時間の単位を選択します。以下の時間の単位を選択できます。
    • Min (分)
    • Sec (秒)
    • ms (ミリ秒)
  2. [Display] 枚数を入力して、ドロップダウンから枚数のタイプ (Qty or %) を選択します。

    これらの設定で50枚の注文を発注すると、TT 時間切り親注文は合計10の注文スライスに対し、30秒毎に5枚の注文を発注します。

子注文の枚数の変化

各子注文に一定の枚数を発注する代わりに、各子注文の枚数を増減して様々な枚数で発注できます。この数値は、しきい値として公開枚数のパーセント数を使用します。

注文サイズのパーセント数で公開枚数を変更するには

  1. 希望の表示枚数を設定します。この枚数は変数を計算するための基本の枚数になります。
  2. ドロップ ダウンから [Variance] を設定します。この例は、50% の変数を設定するので、各子注文にはベース公開枚数の 50% 以内 ( 5) の注文枚数となります。Add PIC
  3. 子注文の予定された配信を表示するには、[拡大鏡ボタン] をクリックします。: 配信を確認するには注文枚数を指定する必要があります。

    フライアウトは、親注文を送信する際に送信される各子注文の枚数を示します。

    TBD

    予定の配信を変更するには、希望の配信が表示されるまで 拡大鏡ボタン をクリックし続けることができます。

    TBD

    : 変動を表示しない場合、TT 時間スライス親注文は、合計注文枚数が約定するまで指定した変動内で、不揃いの枚数で子注文を発注します。
  4. 希望の発注側と価格で注文を送信します。

    これらの設定で100枚の注文を発注した場合、TT 時間切り親注文は最初の10枚に対して注文を発注します。次に新規の子注文は、すべてのスライスが送信されるまで、指定された時間と枚数で発注されます。

子注文のタイプと価格の設定

特定の間隔で、TT 時間切り親注文は1つの指定のタイプと価格で市場にネイティブ子注文を発注します。以下のネイティブ注文タイプを選択して、指定の間隔で子注文を発注する際に使用できます。

  • 成行注文 (Market)
  • 指値注文 (Limit)

    各子注文の親注文として同じ価格を使用するか、または各子注文が発注された時間の市況に基づいて価格オフセットを使用するように選択できます。

各子注文のタイプと価格を設定するには

  1. [Slice details] セクションにて、希望に応じてスライスを設定します。
  2. [Order Type] ドロップダウンにて、子注文の希望の注文タイプを選択します。

    [Limit] を選択すると、オプションで、オフセットを使って相対値で子注文を発注するように指定できます。

    この設定で、スライスの間隔のはじめの LTP から3ティック離れた価格帯で各子注文が発注されます。

スライスの終了時に未約定の操作を処理するための残操作を設定

次の子注文スライスを送信する時間になると、TT 時間切り親注文は、現在の子注文スライスが完全に約定されていない場合にどの動作をとるかが設定されている必要があります。指値注文タイプで子注文を送信すると、残処理操作を指定できます。そしてペイアップティックを使って既存の注文の価格を再設定するか、マーケットに既存の子注文部分を残すことができます。

  1. 希望に応じて [Slice details] (スライスの詳細) を設定します。
  2. [Order Type] ドロップダウンから、[Limit] を選択します。

    [Leftover Action] (残処理操作) セクションはフライアウトで表示されます。

  3. 以下の 残処理設定のうち1つ選択してください。

以下の例は、ペイアップを使って説明しています。

市況に基づいた約定待ち子注文の価格のアグレッシブ化

ウィズ ア ティック機能を子注文に適用することもできます。この機能により、1つの価格で注文を約定待ちできて、また反対側で利用可能な枚数がユーザー指定のしきい値を下回った際に、自動的に1ティック分をペイアップできるようになっています。

ウィズ ア ティック動作を設定するには

  1. 希望の枚数と価格の設定を指定します。
  2. [With a Tick] を有効化して枚数のしきい値を設定します。
  3. 希望の価格帯で注文を発注します。

    インサイド マーケットで買注文を発注した場合、インサイド売値の枚数が 20 以下を下回ると、TT 時間切り注文 親注文は1ティック分、子注文の価格の再設定を行います。

      この注文の場合:

    • A: この価格帯の枚数が 20 枚を下回った際...
    • B: TT 時間切り注文 親注文は、子注文を1ティック上に価格再設定します。

TT では、固定の枚数ではなくパーセント数で ウィズ ア ティック機能を設定できるオプションを提供しています。例えば、[ウィズ ア ティック] が 20%に等しい場合、枚数を入力する代わりに...

  • 市場の反対側の枚数が注文の枚数の 20% を下回った場合...
  • 注文は1ティック分、市場にアグレッシブ態勢をとります。

特定の価格帯での TT 時間切り注文 親注文のトリガー

注文タイプは、親注文を発注して、次にそして子注文を発注する時期を管理できるトリガーをサポートしています。トリガー値を設定して、特定の価格帯で取引が発生するまで TT 時間切り注文 親注文を保留にできます。市場がその価格帯に達すると、TT 時間切り注文 は約定待ちに変化し、最初の子注文を発注します。 注文タイプは、以下のトリガーのタイプをサポートしています。

  • イフタッチ: 指定した価格帯かそれ以上の価格で取引が発生した場合にトリガー。
  • ストップ: 指定した価格帯かそれ以下の価格で取引が発生した場合にトリガー。

トリガーのタイプを選択した後、トリガー価格とトリガー価格タイプを設定します。以下のトリガー価格タイプがサポートされています。

  • LTP (直近値): 指定した価格帯で発生するすべての取引。
  • 買/売: 指定した価格帯で選択した側で発生する取引。
  • 同サイド/反対サイド: TT 時間切り注文 親注文に関連した、指定した売買側で指定した価格で発生する取引。

買注文や売注文と同じ側の特定の価格で市場での取引が行われる際に、約定待ちを開始するように TT 時間切り注文 注文のトリガーを設定するには、以下のように同じ側のイフタッチ トリガーを追加します。

  1. [Trigger] を有効化して注文のトリガーを設定します。
  2. ドロップダウンから [If Touched] を選択して、指定した価格またはそれ以上で取引が発生した際に TT 時間切り注文 注文をトリガーさせます。
  3. トリガー価格に関しては、注文をトリガーさせる希望の価格を入力します。
  4. ドロップダウンから [Same Side] を選択して、TT 親注文と同じサイドのインサイド マーケットで取引が発生することを示します。例えば、買注文として注文を発注すると、指定した価格で買注文が執行されると注文がトリガーされます。

買側で任意の価格帯をクリックすると、TT 時間切り注文 は以下に類似して表示されます。

ストップ注文とイフタッチ トレイリング トリガーを使用して、市場をトレイルする価格帯で TT 時間切り注文 親注文を発注

特定の価格帯で TT 時間切り注文 親注文を発注する代わりに、トリガーを設定するための市場からの追加ティック数を設定して、TT 時間切り注文 親注文が市場をトレイルするようにできます。

  • 市場がトリガーから離れると、トリガーは市場からの設定された追加ティック数を維持するため価格再設定されます。
  • 市場がトリガーに向かって移動すると、トリガーはその価格帯のまま維持されます。

トリガーにトレイリング コンポーネントを追加すると、以下のようにトリガーが動作します。

  • トレイリング イフタッチ トリガー
    • 買側のトリガーは、市場の下に特定の追加ティック数を設定します。市場が高値に移動すると、トリガーはマーケットに続き、追加ティック値を維持します。市場が安値に移動すると、トリガーの価格は変化しません。
    • 売側のトリガーは、市場の上に特定の追加ティック数を設定します。市場が安値に移動すると、トリガーは市場に続き、追加ティック値を維持します。市場が高値に移動すると、トリガーの価格は変化しません。
  • トレイリング ストップ トリガー
    • 買側のトリガーは、市場の上に特定の追加ティック数を設定します。市場が安値に移動すると、トリガーは市場に続き、追加ティック値を維持します。市場が高値に移動すると、トリガーの価格は変化しません。
    • 売側のトリガーは、市場の下に特定の追加ティック数を設定します。市場が高値に移動すると、トリガーはマーケットに続き、追加ティック値を維持します。市場が安値に移動すると、トリガーの価格は変化しません。

TT 時間切り注文 親注文にトレイリング トリガーを設定するには

  1. [Trigger] を有効化して注文のトリガーを設定します。
  2. ドロップダウンから、トレイリング トリガーのタイプを選択します。
  3. [Trail (ticks)] パラメータを有効化すると、トリガーが市場をトレイルします。
  4. 希望の追加ティック数を入力し、トリガー値をトレイルします。
  5. [Trigger price] ドロップダウンから、トレイルする価格タイプを選択します。

買側で任意の価格帯をクリックすると、TT 時間切り注文 は以下に類似して表示されます。

TT 時間切り注文 親注文の開始時間と終了時間の設定

既定で、TT 時間切り注文 は発注後すぐに約定待ちを開始し、取り消されるまで約定待ち続けます。ただし、TT 時間切り注文 親注文の約定待ち開始と終了の時間を設定できます。

TT 時間切り注文 親注文の開始時間と終了時間を設定するには

  1. [Start] 設定は、ドロップダウン矢印をクリックして希望の開始時間オプションを選択します。

    この例では、[Time] を選択します。
  2. カレンダー選択で日付と時間を設定して、[Apply] をクリックします。

    ヒント: 「タブ」キーを使って、時間編集ボックスの間で右側を選択します。「シフト + タブ」を使って、編集ボックスの左側を選択します。

    : 今後の開始時間を指定する場合、[Order Book] では TT 時間切り注文 親注文の [Status] は [Working] と、[SynthStatus] は [Waiting] と表示されます。
  3. [End] 設定は、ドロップダウン矢印をクリックし、以下から1つ選択します。
    • GTC: 取り消されるまで TT 時間切り注文 親注文の約定待ちを続けます。
    • Time: TT 時間切り注文 親注文が終了する時間と日付を設定します。
    • Day: 取引セッションの最後に TT 時間切り注文 親注文を取り消します。

    : 注文テンプレートを作成または使用している際で、[ 時間] オプションを使用している際、最初に設定された日付が過去の場合は [開始] と [終了] の日付は自動的に調整されます。

  4. 希望の価格帯で注文を発注します。

    今後の開始時間で注文を発注する場合、TT 時間切り注文 は [MD Trader] と [Order Book] に以下に類似した形で表示されます。 [Order Book] では、今後の注文のステータスが表示されます。
    • A: [Status] は [Working] となります。TT 時間切り注文 がアルゴ サーバーで約定待ちしていることを示しています。
    • B: [SynthStatus] は [Waiting] です。注文が市場で約定待ちをまだ開始していないことを示しています。開始時間に達すると、[SynthStatus] もまた [Working] に変化します。

TT 時間切り注文パラメータ

スライス詳細パラメータ

  • 間隔: 時間切りの長さを設定します。

    有効な時間の単位は以下のとおりです。
    • Min (分)。
    • Sec (秒)。
    • ミリ秒 (milliseconds)

    注: 時間切りは 10 ミリ秒以上で設定する必要があります。
  • Display (表示): 表示枚数、またはマーケットに表示される枚数を設定します。

    表示値は以下の内容を示します。
    • 特定の限月数の枚数
    • [%] で、全注文のパーセント数を設定します。

    表示枚数がパーセント数で指定されている場合:
    • 枚数が1枚より小さい場合は、1 に切り上げられます。
    • 分数部分が 0.5 以下の場合 (例: 0.3.2)、枚数は切り下げられます。
    • 分数部分が 0.5 異常の場合 (例: 0.3.7)、枚数は切り上げられます。
    • 分数部分がちょうど 0.5 の場合、枚数は切り上げられます。

子注文の詳細

  • Child order type (子注文タイプ): 注文の取引所ネイティブ注文タイプを設定します。以下の値があります。
    • Limit (指値)
    • Market (成行)
  • [Offset] (オフセット) で、注文を発注する特定の価格からの追加ティック数を指定します。このパラメータは、注文タイプが「指値」の場合はオプションとなります。

    直近値 (LTP) は、以下のうちの1つの価格に基づいています。
    • LTP (直近値)
    • Ask (売値)
    • Bid (買値)
    • 同サイド: 注文の買い/売りと同方向の気配値を使用します。
      • 買いの場合は最良買値
      • 売りの場合は最良売値
    • 反対サイド: 注文の買い/売りと反対方向の気配値を使用します。
      • 買いの最良売値
      • 売りの際は最良買値
  • With a Tick (ウィズ ア ティック): 反対のインサイド マーケットの利用可能な枚数が指定の枚数しきい値と同じかそれ以下の場合に、注文を1ティックマーケットに近づける ウィズ ア ティック動作に対してしきい値を設定します。

    枚数は以下のように指定できます。
    • [Qty] で、限月の絶対数を指定します。
    • [%] で、この注文の最初の枚数のパーセント数を設定します。
  • [Leftover 操作] (残処理) で、次の注文部分を送信する際に、既存部分の未約定分をどのように処理するかを示します。次のオプションがあります。
    • [Leave] (残す) は、マーケットの既存「子」注文を残します。
    • [Payup] (ペイアップ) は、買売注文の方向と ペイアップ ティック値に基づいて、価格を変更します。
    • Go to Market (成行に変更): 以下の設定に基づいて既存の指値注文を取消して成行注文を発注します。
      • At End (終了動作): 出来高間隔の最後に成行に変更します (既定の設定)。
      • At Half Life (中間動作): 間隔の中間の後に成行に変更します。
      • 成行注文限度 (Market Order Limit): 直近値からの追加ティック数を設定し、反対のインサイド マーケットを通じて指値注文を発注します。
    • 統合 (Merge): 各間隔の後に未約定の子注文を1つの注文に統合します。
  • Payup Ticks (ペイアップティック): 買値または売値からティック数を追加または軽減して、指値注文の価格を設定します。指値は注文の買方向と売方向に基づきます。オプションで、以下のうちから1つ選択します。
    • At End (終了動作): 出来高間隔の最後にペイアップ ティックを執行します (既定の設定)。
    • At Half Life (中間動作): 出来高間隔の中間でペイアップ ティックを執行します。
  • Auto-Resubmit Upon GTD Expiry: 子注文の TIF が Day (GTD) の場合のみ有効。子注文がセッションの終わりに完全に約定されない場合は、取引所は子注文の期限を切ります。マーケットが再開すると、有効期限が切れた際に、親注文は、同じパラメータで子注文を再送信します。

事前条件詳細

  • Trigger (トリガー): 親合成注文の注文トリガー タイプを設定します。

    以下の値があります。
    • Stop (ストップ)
    • イフ タッチ注文 (If-Touched)
  • トリガー値: 親合成注文をトリガーする価格を設定します。

    以下の値があります。
    • LTP (直近値): 直近値
    • Ask: 売値
    • Bid: 買値
    • 同サイド: 注文の買い/売りと同方向の気配値をトリガー評価します。
      • 買いの際は最良買値
      • 売りの際は最良売値
    • 反対サイド: 注文の買い/売りと逆方向の気配値をトリガー評価します。
      • 買いの最良売値
      • 売りの際は最良買値
    : 買値や売値の代わりに同サイドや反対サイドを使うと、買注文や売注文の個別のテンプレートを要件付ける代わりに、買注文か売注文のいずれかを発注する際に利用できる、1つの注文テンプレートを作成できます。
  • Trigger (トリガー): 親合成注文の注文トリガー タイプを設定します。

    以下の値があります。
    • Stop (ストップ)
    • イフ タッチ注文 (If-Touched)
  • Trail (Ticks) (トレイル (ティック): 注文がマーケットを履歴する必要のある価格タイプからの追加ティック数を指定します。
  • Start (開始): 注文を執行する開始の日付と時間を設定します。

    値には以下が含まれます。

    • [Now] (現在) で、注文を直ちに開始します。
    • [Time] (時間) で、注文を開始する日付と時間のピッカーを表示できます。
    • [Pre-open] (寄前) で、取引所により定義された寄前ステータスで注文を発注します。
    • [Open] で、取引所が取引セッションを開始した際に注文を発注します。
  • End: アルゴのロジックの執行を停止する時間を設定します。

    以下の値があります。
    • [GTC] は、取り消すまで約定待ち注文を残します。
    • [Time] は、注文を停止する日付と時間を選択するための、日時ピッカーが表示されます。
    • [Day] は、大引けまで約定待ち注文を残します。

    「終了時間」を選択し、終了時間に達すると、注文は削除され、指定の「終了操作」が子注文に適用されます。終了時刻 に達した際に、取引セッションが終了していると、取消要求が出来ずに、取引所に約定待ちの GTC 子注文が残ってしまいます。取引所が再開した際に、各自が責任を持ってこれらの注文を取消す必要があります。
  • At End Action: [終了] 時間に到達した際に、すべての未約定残枚数に行う操作を設定します。(カスタム終了時間にのみ表示)

    以下の値があります。

    • Cancel (取消): 全ての子注文を取消して注文タイプを停止します。
    • Go to Market (成行に変更): 既存の指値注文を取消して成行注文を発注します。これを選択すると、「Mkt Order Lmt ticks」オプションが表示されます。
    • Mkt Order Lmt ticks: 直近値からの追加ティック数を設定し、反対のインサイド マーケットを通じて指値注文を発注します。チェックボックスが有効の場合、全ての子注文は取消され、未約定枚数に対し、直近値からの設定したティック数の価格で指値注文が発注され、注文タイプはストップされます。チェックボックスが無効の場合、全ての子注文は取消され、未約定枚数に対し成行注文が発注され、注文タイプはストップされます。