TT 注文タイプ

TT アイスバーグ注文

TT アイスバーグ注文

TT アイスバーグ注文は、大規模な注文枚数を少量の公開注文に分割して執行します。公開注文とは、注文枚数全体ではなく、特定の部分のみを公開して表示したものです。1つの公開部分が約定すると、次の部分が市場に送信されます。この手順は注文が全約定するまで続行します。

動作

以下の例は、子注文と親注文の異なった動作で TT アイスバーグ注文を設定する方法について説明しています。また各例が MD Trader でどのように表示されるかを示しています。

一定枚数での子注文の発注

基本的なアイスバーグ注文は、大規模な注文枚数を一定の小規模な枚数に同時にすべて区切ります。TT アイスバーグを使って、各子注文固定枚数を指定するか、合計注文枚数のパーセント数として動的枚数を指定できます。

各子注文に同じ固定枚数を設定するには

  1. 注文タイプ ドロップダウンから 「TT アイスバーグ」 を選択してフライアウトを表示します。

    20 枚の表示

  2. [Display] に希望の枚数を設定して [Display] ドロップダウンから [Qty] を選択します。

    代わりに合計注文枚数のパーセント数を発注する場合は、[Display] ドロップダウンから [%] を選択します。
  3. 希望の発注側と価格で注文を送信します。

    20枚の公開枚数で 2927.50 の買注文を100枚発注した場合、TT アイスバーグ親注文は以下のようになります。

    Add PIC

    • 公開 (D:20) 枚数と約定待ち (W:20) 枚数は両方とも20枚です。
    • 残りの非公開枚数 (U:80) は 80 枚です。

    各子注文が完全に約定すると、合計注文枚数が約定するまで、TT アイスバーグは 2927.50 で次の20枚の注文を送信します。

子注文の枚数の変化

各子注文に一定の枚数を発注する代わりに、各子注文の枚数を増減して様々な枚数で発注できます。この数値は、しきい値として公開枚数のパーセント数を使用します。

注文サイズのパーセント数で公開枚数を変更するには

  1. Set the desired Display quantity.この枚数は変数を計算するための基本の枚数になります。
  2. [Variance] を変数の希望のパーセント数に設定します。この例は、50% の変数を設定するので、各子注文にはベース公開枚数の 50% 以内 ( 4) の注文枚数となります。Add PIC
  3. 子注文の予定された配信を表示するには、[拡大鏡ボタン] をクリックします。: 配信を確認するには注文枚数を指定する必要があります。

    フライアウトには、親注文を送信する際に送信される各子注文の枚数が示されます。

    TBD

    予定の配信を変更するには、希望の配信が表示されるまで 配信パネルの更新ボタン更新ボタン をクリックし続けることができます。

    TBD

    : 変動を表示しない場合、TT アイスバーグ親注文は、合計注文枚数が約定するまで指定した変動内で、不揃いの枚数で子注文を発注します。
  4. 希望の発注側と価格で注文を送信します。

    上記の表示と変数設定で 2970.50 で100枚発注した場合、TT アイスバーグ親注文は7枚の子注文を発注します。各子注文が完全に約定すると、TT アイスバーグは、配信に表示される変化枚数で 2970.50 にて後続する注文を送信します。

子注文の価格の変化

TT アイスバーグの既定の動作は、同じ価格で各子注文を発注します。TT アイスバーグ注文は、異なった市場価格に基づいてや、前の注文の価格に基づいて、動的に各子注文の価格を設定できます。TT アイスバーグを設定して、以下の値から追加ティック数だけ価格をオフセットすることで、子注文の価格を決定できます。

  • 子注文が発注された時点の市場の直近値、売値、買値。
  • 最後の子注文の価格 (PrevSlice)。

価格オフセットを使って子注文を発注するには:

  1. [Offset] パラメータを有効化します。
  2. 選択した価格タイプからの追加ティック数を入力します。市場から価格を移動させる正の数値を使用するか、市場に向かって価格を移動させる負の数値を使用します。
  3. [Offset] ドロップダウンで価格タイプを選択します。この場合、[PrevSlice] を選択すると、前の子注文の価格に基づいて、TT アイスバーグ親注文が新規の子注文の価格を計算します。
131'035 で買注文を発注した場合、TT アイスバーグ親注文は以下のようになります。

各子注文が完全に約定すると、TT アイスバーグは、前の子注文の価格から1ティック離れた価格帯で次の子注文を発注します。

市況に基づいた約定待ち子注文の価格のアグレッシブ化

ウィズ ア ティック機能を子注文に適用することもできます。この機能により、1つの価格で注文を約定待ちできて、また反対側で利用可能な枚数がユーザー指定のしきい値を下回った際に、自動的に1ティック分をペイアップできるようになっています。

ウィズ ア ティック動作を設定するには

  1. 希望の枚数と価格の設定を指定します。
  2. [With a Tick] を有効化して枚数のしきい値を設定します。
  3. 希望の価格帯で注文を発注します。

    インサイド マーケットで買注文を発注した場合、インサイド売値の枚数が 20 以下を下回ると、TT アイスバーグ 親注文は1ティック分、子注文の価格の再設定を行います。

      この注文の場合:

    • A: この価格帯の枚数が 20 枚を下回った際...
    • B: TT アイスバーグ 親注文は、子注文を1ティック上に価格再設定します。

TT では、固定の枚数ではなくパーセント数で ウィズ ア ティック機能を設定できるオプションを提供しています。例えば、[ウィズ ア ティック] が 20%に等しい場合、枚数を入力する代わりに...

  • 市場の反対側の枚数が注文の枚数の 20% を下回った場合...
  • 注文は1ティック分、市場にアグレッシブ態勢をとります。

特定の価格帯での TT アイスバーグ 親注文のトリガー

注文タイプは、親注文を発注して、次にそして子注文を発注する時期を管理できるトリガーをサポートしています。トリガー値を設定して、特定の価格帯で取引が発生するまで TT アイスバーグ 親注文を保留にできます。市場がその価格帯に達すると、TT アイスバーグ は約定待ちに変化し、最初の子注文を発注します。 注文タイプは、以下のトリガーのタイプをサポートしています。

  • イフタッチ: 指定した価格帯かそれ以上の価格で取引が発生した場合にトリガー。
  • ストップ: 指定した価格帯かそれ以下の価格で取引が発生した場合にトリガー。

トリガーのタイプを選択した後、トリガー価格とトリガー価格タイプを設定します。以下のトリガー価格タイプがサポートされています。

  • LTP (直近値): 指定した価格帯で発生するすべての取引。
  • 買/売: 指定した価格帯で選択した側で発生する取引。
  • 同サイド/反対サイド: TT アイスバーグ 親注文に関連した、指定した売買側で指定した価格で発生する取引。

買注文や売注文と同じ側の特定の価格で市場での取引が行われる際に、約定待ちを開始するように TT アイスバーグ 注文のトリガーを設定するには、以下のように同じ側のイフタッチ トリガーを追加します。

  1. [Trigger] を有効化して注文のトリガーを設定します。
  2. ドロップダウンから [If Touched] を選択して、指定した価格またはそれ以上で取引が発生した際に TT アイスバーグ 注文をトリガーさせます。
  3. トリガー価格に関しては、注文をトリガーさせる希望の価格を入力します。
  4. ドロップダウンから [Same Side] を選択して、TT 親注文と同じサイドのインサイド マーケットで取引が発生することを示します。例えば、買注文として注文を発注すると、指定した価格で買注文が執行されると注文がトリガーされます。

買側で任意の価格帯をクリックすると、TT アイスバーグ は以下に類似して表示されます。

ストップ注文とイフタッチ トレイリング トリガーを使用して、マーケットをトレイルする価格帯で TT アイスバーグ 親注文を発注

またトレイリング価格トリガーを使って TT アイスバーグ の約定待ちを開始する時点を決定できます。特定の価格帯で TT アイスバーグ 親注文を発注する代わりに、TT アイスバーグ がマーケットをトレイルするようにできます。マーケットからの追加ティック数を指定してトリガーを設定できます。

  • マーケットがトリガーから移動すると、トリガーはマーケットからの特定の追加ティック数を維持するため価格再設定されます。
  • マーケットがトリガーに向かって移動すると、トリガーはその価格帯のまま維持されます。

トリガーにトレイリング コンポーネントを追加すると、以下のようにトリガーが動作します。

  • トレイリング イフタッチ トリガー
    • 買側のトリガーは、マーケットの下に特定の追加ティック数のトリガーを設定します。マーケットが高値に移動すると、トリガーはマーケットに続き、追加ティック値を維持します。マーケットが安値に移動すると、トリガーの価格は変化しません。
    • 売側のトリガーは、マーケットの上に特定の追加ティック数のトリガーを設定します。マーケットが安値に移動すると、トリガーはマーケットに続き、追加ティック値を維持します。マーケットが高値に移動すると、トリガーの価格は変化しません。
  • トレイリング ストップ トリガー
    • 買側のトリガーは、マーケットの上に特定の追加ティック数のトリガーを設定します。マーケットが安値に移動すると、トリガーはマーケットに続き、追加ティック値を維持します。マーケットが高値に移動すると、トリガーの価格は変化しません。
    • 売側のトリガーは、マーケットの下に特定の追加ティック数のトリガーを設定します。マーケットが高値に移動すると、トリガーはマーケットに続き、追加ティック値を維持します。マーケットが安値に移動すると、トリガーの価格は変化しません。

TT アイスバーグ注文にトレイリング トリガーを設定するには

  1. [Trigger] を有効にして注文のトリガーを設定します。
  2. ドロップダウンから、トレイリング トリガーのタイプを選択します。
  3. [Trail (ticks)] パラメータを有効化すると、トリガーが市場をトレイルします。
  4. 希望の追加ティック数を入力し、トリガー値をトレイルします。
  5. [Trigger price] ドロップダウンから、トレイルする価格を選択します。

買側で任意の価格帯をクリックした場合、TT アイスバーグ親注文は以下のように表示されます。

指定したパラメータに基づいて、TT アイスバーグ親注文は以下のように市場に発注されます。
  • 直近値から3ティック離れてストップ トリガーを設定するので、TT アイスバーグ親注文は 124'135 で発注されます。
  • 発注した約定待ち注文枚数は 0 であり、注文がトリガーされるまで 0 の状態を維持します。
  • 直近値がトリガー価格に達すると、TT アイスバーグ親注文はその価格帯で子注文の約定待ちを開始します。

TT アイスバーグ 親注文の開始時間と終了時間の設定

既定で、TT アイスバーグ は発注後すぐに約定待ちを開始し、取り消されるまで約定待ち続けます。ただし、TT アイスバーグ 親注文の約定待ち開始と終了の時間を設定できます。

TT アイスバーグ 親注文の開始時間と終了時間を設定するには

  1. [Start] 設定は、ドロップダウン矢印をクリックして希望の開始時間オプションを選択します。

    この例では、[Time] を選択します。
  2. カレンダー選択で日付と時間を設定して、[Apply] をクリックします。

    ヒント: 「タブ」キーを使って、時間編集ボックスの間で右側を選択します。「シフト + タブ」を使って、編集ボックスの左側を選択します。

    : 今後の開始時間を指定する場合、[Order Book] では TT アイスバーグ 親注文の [Status] は [Working] と、[SynthStatus] は [Waiting] と表示されます。
  3. [End] 設定は、ドロップダウン矢印をクリックし、以下から1つ選択します。
    • GTC: 取り消されるまで TT アイスバーグ 親注文の約定待ちを続けます。
    • Time: TT アイスバーグ 親注文が終了する時間と日付を設定します。
    • Day: 取引セッションの最後に TT アイスバーグ 親注文を取り消します。

    : 注文テンプレートを作成または使用している際で、[ 時間] オプションを使用している際、最初に設定された日付が過去の場合は [開始] と [終了] の日付は自動的に調整されます。

  4. 希望の価格帯で注文を発注します。

    今後の開始時間で注文を発注する場合、TT アイスバーグ は [MD Trader] と [Order Book] に以下に類似した形で表示されます。 [Order Book] では、今後の注文のステータスが表示されます。
    • A: [Status] は [Working] となります。TT アイスバーグ がアルゴ サーバーで約定待ちしていることを示しています。
    • B: [SynthStatus] は [Waiting] です。注文が市場で約定待ちをまだ開始していないことを示しています。開始時間に達すると、[SynthStatus] もまた [Working] に変化します。

TT アイスバーグ注文パラメータ

アイスバーグ詳細パラメータ

以下のパラメータは、TT アイスバーグ親注文が子注文を管理する方法を決定します。

  • Display (表示): 表示枚数、またはマーケットに表示される枚数を設定します。

    表示値は以下の内容を示します。
    • 特定の限月数の枚数
    • [%] で、全注文のパーセント数を設定します。

    表示枚数がパーセント数で指定されている場合:
    • 枚数が1枚より小さい場合は、1 に切り上げられます。
    • 分数部分が 0.5 以下の場合 (例: 0.3.2)、枚数は切り下げられます。
    • 分数部分が 0.5 異常の場合 (例: 0.3.7)、枚数は切り上げられます。
    • 分数部分がちょうど 0.5 の場合、枚数は切り上げられます。
  • Variance (分散): 子注文枚数を変更させるパーセント数 (0-100) を設定します。
  • [Offset] (オフセット) で、注文を発注する特定の価格からの追加ティック数を指定します。このパラメータは、注文タイプが「指値」の場合はオプションとなります。

    オフセットは以下の価格に基づいています。
    • 直近値は、直近値から特定のティック数分離れて注文を発注します。
    • 売は、売値から特定のティック数分離れて注文を発注します。
    • 買は、買値値から特定のティック数分離れて注文を発注します。
    • PrevSlice: ユーザーが指定した価格で注文を発注し、前注文スライスの価格に基づいて、後続する各注文のオフセットを計算します。
    • Same Side (同サイド): 注文の買い/売り方向で、気配値で注文を発注します。
      • 買いの最良買値
      • 売りの最良売値
    • Opposite Side (反対側): 注文の買い/売りの反対方向で、気配値で注文を発注します。
      • 買いの最良売値
      • 売りの最良買値
  • With a Tick (ウィズ ア ティック): 反対のインサイド マーケットの利用可能な枚数が指定の枚数しきい値と同じかそれ以下の場合に、注文を1ティックマーケットに近づける ウィズ ア ティック動作に対してしきい値を設定します。

    枚数は以下のように指定できます。
    • [Qty] で、限月の絶対数を指定します。
    • [%] で、この注文の最初の枚数のパーセント数を設定します。
  • Auto-Resubmit Upon GTD Expiry: 子注文の TIF が Day (GTD) の場合のみ有効。子注文がセッションの終わりに完全に約定されない場合は、取引所は子注文の期限を切ります。マーケットが再開すると、有効期限が切れた際に、親注文は、同じパラメータで子注文を再送信します。

事前条件設定パラメータ

以下のトリガー パラメータは、TT アイスバーグ親注文がどの市況において子注文の発注を開始するかを指定します。

  • Trigger (トリガー): 親合成注文の注文トリガー タイプを設定します。

    以下の値があります。
    • Stop (ストップ)
    • イフ タッチ注文 (If-Touched)
  • トリガー値: 親合成注文をトリガーする価格を設定します。

    以下の値があります。
    • LTP (直近値): 直近値
    • Ask: 売値
    • Bid: 買値
    • 同サイド: 注文の買い/売りと同方向の気配値をトリガー評価します。
      • 買いの際は最良買値
      • 売りの際は最良売値
    • 反対サイド: 注文の買い/売りと逆方向の気配値をトリガー評価します。
      • 買いの最良売値
      • 売りの際は最良買値
    : 買値や売値の代わりに同サイドや反対サイドを使うと、買注文や売注文の個別のテンプレートを要件付ける代わりに、買注文か売注文のいずれかを発注する際に利用できる、1つの注文テンプレートを作成できます。
  • Trail (Ticks) (トレイル (ティック): 注文がマーケットを履歴する必要のある価格タイプからの追加ティック数を指定します。
  • Start (開始): 注文を執行する開始の日付と時間を設定します。

    値には以下が含まれます。

    • [Now] (現在) で、注文を直ちに開始します。
    • [Time] (時間) で、注文を開始する日付と時間のピッカーを表示できます。
    • [Pre-open] (寄前) で、取引所により定義された寄前ステータスで注文を発注します。
    • [Open] で、取引所が取引セッションを開始した際に注文を発注します。
  • End: アルゴのロジックの執行を停止する時間を設定します。

    以下の値があります。
    • [GTC] は、取り消すまで約定待ち注文を残します。
    • [Time] は、注文を停止する日付と時間を選択するための、日時ピッカーが表示されます。
    • [Day] は、大引けまで約定待ち注文を残します。

    「終了時間」を選択し、終了時間に達すると、注文は削除され、指定の「終了操作」が子注文に適用されます。終了時刻 に達した際に、取引セッションが終了していると、取消要求が出来ずに、取引所に約定待ちの GTC 子注文が残ってしまいます。取引所が再開した際に、各自が責任を持ってこれらの注文を取消す必要があります。
  • At End Action: [終了] 時間に到達した際に、すべての未約定残枚数に行う操作を設定します。(カスタム終了時間にのみ表示)

    以下の値があります。

    • Cancel (取消): 全ての子注文を取消して注文タイプを停止します。
    • Go to Market (成行に変更): 既存の指値注文を取消して成行注文を発注します。これを選択すると、「Mkt Order Lmt ticks」オプションが表示されます。
    • Mkt Order Lmt ticks: 直近値からの追加ティック数を設定し、反対のインサイド マーケットを通じて指値注文を発注します。チェックボックスが有効の場合、全ての子注文は取消され、未約定枚数に対し、直近値からの設定したティック数の価格で指値注文が発注され、注文タイプはストップされます。チェックボックスが無効の場合、全ての子注文は取消され、未約定枚数に対し成行注文が発注され、注文タイプはストップされます。