TT と Excel の統合

約定待ち注文と約定の取得

約定待ち注文と約定の取得

TT RTD Server では、様々な RTD 数式を使って、[Order Book] や [Fills] ウィジェットで利用可能な列など、約定待ち注文や約定に関しての情報を取得することができます。次の内容を実行できます。

注文と約定セットを使った操作

RTD Server アプリケーションは、注文セットを通じて注文や約定データにそれぞれアクセスします。これらのセットを使って、ユーザー定義のフィルター条件に基づいて、注文または約定のサブセットを定義できます。

注文セットを作成する際、注文セレクター ID という1組の選択ルールを作成します。これで、セットに現在の注文の中でどの注文を含めるかが識別されます。例えば、すべての米国30年債券 (ZB) 注文を含んでいる注文のセットを1つ作成し、すべての買注文を含んでいる別の注文セットを作成します。また個々の注文は複数の注文セットに表示できます。

以下の説明では、注文一覧の全体に別のビューを提供している3つの注文セットを示しています。

同様に約定セットでは、約定のサブセットを作成するためのフィルターを使用できます。例えば、買側の約定を含んだ約定セットを1つ作成し、特定の口座の完全約定のみ含んだ別の約定セットを作成できます。

以下の RTD 数式は、約定待ち注文と約定についての情報をそれぞれ取得するのに使用できるセレクター ID を返します。

=RTD("tt.rtd",,"OS",filter-criteria)
=RTD("tt.rtd",,"FS",filter-criteria)

filter-criteria には、フォームを使ってフィルターのコンマ区切り文字列が含まれます。

<column-name><operator><value>

column-name は、[Order Book] 列[Fills] 列の名前であり、アルゴ注文の入力および出力パラメータです。

:

  • 2番目のパラメータは、RTD Server が実行されている外部サーバーの名前になります。TT RTD Server は常にローカル実行されるので、2番目のパラメータの値を除外するか空白の文字 ("") を入力する必要があります。ただし、数式でパラメータを構成する必要があります。
  • 各プロパティの名前と値は大文字、スペース、特殊文字を含め、すべてが完全に一致している必要があります。

例えば、口座 ABCDEF を使って、CME 取引所の ES 銘柄のすべての注文を含んだ注文セットを作成する場合、以下の RTD 数式を入力します。

=RTD("tt.rtd",,"OS","Exch=CME","Product=ES","Account=ABCDEF")

約定待ち注文の取得

RTD を使って、スプレッドシートにカスタム注文一覧を作成できます。注文セットを使って、特定の注文セットや各注文に焦点を当て、[Order Book] で利用可能な列に値を含めることができます。

注文情報を取得する RTD 数式は、以下の数式を使用します。

=RTD("tt.rtd",,"Orders",orderbook-columns,num-orders,orderset-id,cell-address)

該当:

  • orderbook-columns は、返したい値を含んだ1つ以上の注文一覧列のコンマ区切りリストです。: Add Price# は、RTD 注文や約定が、生の未形式の価格を取得するための属性を示します。
  • num-orders は、返す約定待ち数を示しています。以下の方法を使って、数字を指定できます。
    • "*" は、選択したフィルター条件に一致するすべての注文を示しています。
    • "last*n" または -n は、n の最新の約定待ち注文を示しています。このオプションを使用することで、スクロール リストを使用することも注文の整理も必要でなくなります。これはスプレッドシートには常に10個の最新の注文が表示されるからです。
    • "first*n" または n は、最初の n 約定待ち注文を示しています。
    • "n:m" は、nm 間の約定待ち注文の範囲を示しています。
  • orderset-id は、注文をフィルターするための OS 数式から返されたオプションのセット ID です。このパラメータを省略する場合、コンマで数式に構成する必要があります。またこのパラメータを省略する場合、数式は未フィルターの注文を返します。
  • cell-address は、内部の一時的なスプレッドシートのアドレスで、orderbook-columns パラメータで指定された値の整列を含んでいます。

例えば、以下の RTD 数式は、セル B3 で参照された注文セット内にある10個の最新の注文の6つの列の値を取得します。セル E1で開始する 6x10 整列で値を返します。

=RTD("tt.rtd",,"Orders","Exch,Product,Contract,OrdQty,Price,Account","last*10",B3, CELL("Address", E1))

注文統計の取得

RTD を使って、買注文のマッチング数など、注文セットで約定待ち注文に関連した統計での変更の追跡ができます。

注文情報を取得する RTD 数式は、以下の数式を使用します。

=RTD("tt.rtd",,"OrderStats",orderset-id,orderstat-column,cell-address)

該当:

  • orderset-id は、注文をフィルターするための OS 数式から返されたオプションのセット ID です。このパラメータを省略する場合、コンマで数式に構成する必要があります。またこのパラメータを省略する場合、数式は未フィルターの注文を返します。
  • [orderstat-column] は次の 注文一覧列の1つです。
    • BuyCnt
    • SellCnt
    • NetCnt
    • BuyWrk
    • SellWrk
    • NetWrk
    • BuyPos
    • SellPos
    • NetPos

例えば、以下の RTD 数式は、セル B3 で参照された注文セット内の約定待ち買注文の枚数を取得します。

=RTD("tt.rtd",,"OrderStats",B3,"BuyCnt")

約定の取得

RTD を使って、スプレッドシートで約定を監視できます。約定セットを使って、特定の注文セットの約定に焦点を当て、各約定の、[Fills] ウィジェットで利用可能な列に値を含めることができます。

約定情報を取得する RTD 数式は、以下の数式を使用します。

=RTD("tt.rtd",,"TTFills",fills-columns,num-fills,fillset-id,cell-address)

該当:

  • fills-columns は、返したい値を含んでいる1つ以上の約定列のコンマ区切りリストです。: Add Price# は、RTD 注文や約定が、生の未形式の価格を取得するための属性を示します。
  • num-fills は、返す約定待ち数を示しています。以下の方法を使って、数字を指定できます。
    • "*" は、特定の注文セットにて注文のすべての約定に設定します。
    • "last*n" または -n は、n の最新の約定を示しています。このオプションを使用することで、スクロール リストの処理や約定の整理が必要でなくなります。これはスプレッドシートには常に10個の最新の約定が表示されるからです。
    • "first*n" または n は、最初の n 約定を示しています。
    • "n:m" は、nm 間の約定の範囲を示しています。
  • fillset-id は、約定をフィルターするための TTFills 数式から返されたオプションのセット ID です。このパラメータを省略する場合、コンマで数式に構成する必要があります。またこのパラメータを省略する場合、数式はすべての約定を返します。
  • cell-address は、fills-columns パラメータで指定される値の整列を含んでいる、内部の一時的なスプレッドシートのアドレスです。

例えば、以下の RTD 数式は、セル B3 で参照された約定セットにより定義された注文の最新の10個の約定の7つの列の値を取得します。セル E1で開始する 7x10 整列で値を返します。

=RTD("tt.rtd",,"TTFills","Time,Exch,Contract,Price,FillQty,Fill Type,Account","last*10",B3,CELL("Address", E1))

約定統計の取得

RTD を使って、約定のマッチングのためのネット ポジションなど、約定セットの約定に関連した統計にて変更の追跡ができます。

注文情報を取得する RTD 数式は、以下の数式を使用します。

=RTD("tt.rtd",,"FillStats",fillset-id,fillstat-column,cell-address)

該当:

  • fillset-id は、約定をフィルターするための TTFills 数式から返されたオプションのセット ID です。このパラメータを省略する場合、コンマで数式に構成する必要があります。またこのパラメータを省略する場合、数式はすべての約定を返します。
  • [fillstat-column] は次の 約定状況列の1つです。
    • BuyFillCnt
    • SellFillCnt
    • NetFillCnt
    • BuyPos
    • SellPos
    • NetPos
    • AvgBuyPrice
    • AvgSellPrice
    • AvgOpenPrice

例えば、以下の RTD 数式は、セル B3 で参照された約定セット内のすべての約定のネット ポジションを取得します。

=RTD("tt.rtd",, B3, "NetPos")