ADL アルゴに提供されたヒストリカル マーケット データは、すべての買注文や売注文で構成された実際の注文一覧データです。バックテストが開始すると、ヒストリカル マーケット データは、記録されたとおりその日付に発生した同じ時間の進行で再生されます。
ヒストリカル マーケット データを選択する際、TT には 2018年後半までさかのぼって殆どの限月のデータが保存されています。TT はまた今後もマーケット データを記録し続けます。TT はバックテストを起動する前に、要求のデータがあるかどうか、マーケット データを検証します。TT Backtesting の初回バージョンでは、最大で1日のデータのみ再生できるようになっています。この制限は、今後のバージョンでは緩和されます。
ADL アルゴが特定の限月に対しマーケット データの購読契約すると、Algo Server はすべてのマーケット データの更新を配信しようと試みます。マーケット データの更新が、ADL アルゴにすべての更新を送信します。Lアルゴが処理するよりも遅い速度で発生する場合、Algo Server は ADL アルゴにすべての更新を送信します。マーケット データの更新が、ADL アルゴが処理するよりも速い発生する場合、Algo Server は更新を融合します。この状況では、ADL アルゴは、ADL アルゴへのマーケット データの更新の最後の配信の後に発生したすべての注文の一覧と一緒に、限月の買値や売値の最新のスナップショットを受信します。
ヒストリカル マーケット データの再生速度を選択する際、高い値を使用すると、高い融合率の結果になる可能性があることに注意してください。これにより、アルゴの執行に影響が及ぼされる可能性があります。言い換えれば、再生速度を極端に速く設定すると、ADL アルゴは実動環境では、バックテストで同じように作動しない可能性があり、大きく異なった融合率を引き起こす可能性があります。
例えば、ADL アルゴが高い流動性でない取引限月や市場で発生する注文に大きく依存している場合、バックテストの精度に影響を及ぼすことなく、高い再生速度を設定できる可能性があります。ただし、ADL アルゴは高い流動性の限月のインサイド マーケットでは変更に敏感なので、再生速度を 1.0 に設定する必要があるでしょう。TT Backtesting ではまた、1.0 以下の速度でマーケット データを再生できる機能を提供しています。
1.0 以外の速度でマーケット データを再生するには、アルゴに変更を加える必要がある可能性があることに注意してください。例えば、ADL アルゴが Stopwatch ブロックを含んでいる場合、マーケット データが配信される速度について特定の仮定が挙げられる場合、調整を行う必要があります。