注文タイプは、マーケットに発注した際に注文がどのように作動するかを指定できます。例えば、現在の買値で注文を即時に約定させたい場合や (成行注文)、特定の価格でのみ約定させたい場合 (指値注文) などです。
注文タイプとは、セッション中に注文がどのように作動するかを設定する注文の制限とは異なります。例えば、セッション (Day) の終わりまでに注文が約定しなかった場合に注文は取消されるか、約定または取消されるまで保持するか (GTC) になります。
固有注文タイプは取引所が管理する注文タイプのことを示しています。例えば、EEX 取引所は OCO (one cancel other) 注文をサポートしていますが、CME はサポートしていません。TT では、取引所がサポートしている場合、以下の固有注文タイプをサポートしています。
さらに、合成注文タイプを提供している TT 注文タイプを使って、取引所で固有サポートされていない注文タイプを発注できます。例えば、TT 時限注文アルゴを使って、特定の時間に注文を自動的に発注できます。
成行 (Market) 注文は、価格を指定せずに発注した注文であり、マーケットの最良買値や最良売値を狙うのを意図した注文です。注文は現在の最良値で約定します。
成行注文は複数の価格帯で部分約定する場合もあります。
例えば、$15.25 で100枚の買注文を発注し、その価格帯に10枚の売りしか存在しない場合、$15.25 で部分約定を受信します。約定待ち注文の残枚数 (90枚) は、注文の全枚数が約定するまで、次の最良値で約定しようとします (15.50 や 15.75 など)。
成行注文を発注するには、注文タイプ ドロップダウンから成行を選択し、MD Trader® ウィジェットで枚数を設定し、発注する売買方向を選択します。
指値注文では、特定の指値価格で注文を発注できます。成行注文と同様、指値注文では部分約定が可能ですが、残枚数はマーケットで元の指値価格で約定待ちを続行します。
指値注文を発注するには、注文タイプ ドロップダウンから指値を選択し、MD Trader® ウィジェットで枚数を設定し、発注する売買方向を選択します。
注: 指値は、指値価格の近辺で価格の範囲を選択できる点でストップ指値注文とは異なります (追加ティック数など)。
アイスバーグ注文は、大規模な注文枚数を小規模の公開注文やスライス注文に分割して執行する注文です。1つの公開部分が約定すると、次の部分がマーケットに発注されます。この処理は注文が約定するまで続行されます。
アイスバーグ注文を発注するには、注文タイプ ドロップダウンからアイスバーグを選択します。枚数欄では2つの値を使用できます。
注文タイプ ドロップダウンからアイスバーグを選択して、[Order Ticket] (注文チケット) ウィンドウからアイスバーグ注文を発注することもできます。
アイスバーグ注文を管理する際、[Order Book] (注文一覧) と [Audit Trail] (システム履歴) にて以下の情報を表示できます。
ストップ成行注文 (Stop Market) では、ソフトウェアが成行注文を発注する時点を決定するトリガー価格を選択できます。マーケットがトリガー価格に達したり超過すると、成行注文が発注され、最良の市場価格で約定させます。
注文はトリガー価格より良くない価格帯で約定する可能性もあり、また複数の価格帯で部分約定する可能性もあります。
ストップ指値注文 (Stop Limit) では、ソフトウェアが指値注文を発注する時点を決定するトリガー価格を選択できます。マーケットがトリガー価格に達したり超過すると、指値注文が発注され、トリガー価格で約定させます。
ストップ指値を選択すると、[Configure] ボタンが表示されます。これにより、トリガー価格からの追加ティック数を選択することで、有効な約定価格の範囲を設定できます。
部分的に約定すると、残りの枚数は、トリガー価格帯か設定した追加ティック数の価格でマーケットにて約定待ちを続けます。
クロス注文とは、取引会社内の相手か、会社外の特定の会社の相手のいずれかと取引を事前に整える注文を意味します。この注文タイプは、接続先の取引所がクロス注文をサポートしている場合に、取引アプリケーションにて利用できます。クロス注文を発注するには、クロス注文の発注を参照してください。
ブロック注文とは大規模の出来高で、取引会社内の相手か、会社外の特定の会社の相手のいずれかと OTC (over-the-counter) 注文を事前に整える注文を意味します。この注文タイプは、接続先の取引所がブロック注文をサポートしている場合に、取引アプリケーションにて利用できます。ブロック注文を発注するには、ブロック注文の発注を参照してください。
BOC 注文 (Book or Cancel) とは指値注文と動作が似ていますが、部分約定か完全約定が発生する価格帯で発注した際に BOC 注文が即時に注文を取消す点で異なっています。
指値価格で BOC 注文を発注する必要があります。BOC 成行注文は発注できません。
OCO (Order Cancels Order) 注文は、異なった価格帯で同じ限月の同じ枚数をもつ2つの注文を設定します。1つの注文が執行されると他の注文が取消されます。
OCO を発注するには、注文タイプ ドロップダウンから OCO を選択して、最初の買または売を発注します。カーソルは SL トリガーを示していて、同じ売買側で2番目の注文を発注することを必須付けています。注文が約定すると、もう一方の注文は自動的に取消されます。
最小枚数 (Minimum Volume) 注文は、発注価格で即時に執行される最小枚数が必須です。TT では、CurveGlobal、MX の取引所で最小枚数注文をサポートしています。
最小枚数が発注価格またはそれ以上で即時に約定できない場合は、合計枚数の注文が取引所で拒否されます。最小枚数が約定できても、注文の合計枚数が即時に約定可能な枚数よりも大きい場合は、注文枚数の残枚数はその価格でマーケットで約定待ちを続けます。
リミット イフタッチ (LIT) 注文では、設定した価格で指値注文を発注する時点を決定するトリガー価格を選択できます。マーケットがトリガー価格に達したり超過すると、現在のマーケットの上か下に設定した指値価格で指値注文が発注されます。買い LIT 注文が直近値より下に発注されると、売り LIT 注文が直近値の上に発注されます。この注文タイプをサポートしていて TT で取引されている取引所の一覧については、サポートされている注文タイプと TIF を参照してください。
マーケット イフタッチ (MIT) 注文では、成行注文を発注する時点を決定するトリガー価格を選択できます。マーケットがトリガー価格に達したり超過すると、現在のマーケットの上か下で成行注文が発注されます。買い MIT 注文が直近値より下に発注されると、売り LIT 注文が直近値の上に発注されます。この注文タイプをサポートしていて TT で取引されている取引所の一覧については、サポートされている注文タイプと TIF を参照してください。
MOO (Market On Open) 注文は、寄前の取引期間に発注された成行注文であり、マーケットの始値で執行することを目的としています。これらの注文が開始時に市場価格で部分約定すると、未約定の枚数は指値日中注文 (Limit Day) で約定待ちを続けます。この注文タイプをサポートしていて TT で取引されている取引所の一覧については、サポートされている注文タイプと TIF を参照してください。
MOO (Market On Close) 注文は、寄前や板寄せの取引期間に発注された成行注文であり、取引セッションのマーケットの終値またはその近くで執行することを目的としています。この注文タイプをサポートしていて TT で取引されている取引所の一覧については、サポートされている注文タイプと TIF を参照してください。